June 17, 2021

口輪している犬は「悪い犬」ではありません。

口輪という言葉を聞いて
あなたが浮かべるのはどんなイメージですか?

「口輪」という言葉を聞いて
もしかして一部の人が思い浮かべるイメージはこんなことってないでしょうか。
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【う~っ】と歯をむき出して唸る犬を羽交い絞めにし
口輪を素早く装着する
犬は口輪をしたまま、歯をカチカチ言わせており
口輪を外したら、すぐにでも傍にいる人を咬みそう…
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そんなイメージがあるならば
それと違う図も思い浮かべてほしいのが、今回のブログのテーマです。

どんな犬も、犬は「自分の身を守る」ためには歯を使う動物です。
そして、痛みがある時には、普段平気なことにも過敏になる傾向があります。

私が会ってきた犬の中で
「私の方が地位が上だから咬んでやろう」と咬んだ犬はいません。

咬む行動のきっかけ(実際には怖くて咬んでいても、「攻撃を好んで」咬んでいる)
を読み違える飼い主さんは
おそらく、咬む行動自体が不安で「上位に立とうとしている」考えについ傾きますが
「うちの犬は…が苦手」ということもきちんと把握されていると感じます。

さて文章で読むと、どこで区切るのがわかりづらいのですが
①【咬む行動のきっかけ(怖い!、自分の身を守りたい)不安な気持ち】と
②【咬む行動(咬んだら、怖いと思っていたものがなくなった)実体験】
は、トレーニングにおいて分けることが大切です。

不安を100%は取り除けない時に、実体験を防ぐ1つの道具が口輪になります。

トリミングサロンでも
動物病院でも
口輪は用意されていて
診察などでも必要に応じて使用します。

でも、動物病院は病気やケガを治療する場所で
トリミングサロンはカットやシャンプーをする場所で
口輪の練習をする場ではありません。

言い換えると
犬が口輪に馴れる練習は、飼い主さんの役割になります。

口輪のトレーニングが楽しくて
口輪を持っている飼い主さんを、オモチャを持っている飼い主さんと同じ目で見る犬
本来の口輪トレーニングは、そんな犬の気持ちづくりから始まります。

「口輪=悪い」のイメージは、残念ながら一般的に多いように感じます。
飼い主さん自身も、「うちの犬は口輪が必要と言いたくない」とはっきりおっしゃる方もいます。

「素早くつけてしまえば、犬も抵抗がないはず」と感じている方もいますが、その方も「口輪が楽しい」とは決して思っていません。

だからこそ、トレーナーの馬場は、再度宣言します!
「口輪楽しい」を少しでも広めていくぞ!と
「口輪は、犬の楽しいを増やすための道具でもある」と!

口輪を持った時と
オモチャを持った時
愛犬が同じ反応を引き出せるのにかける時間は、1日30秒ぐらいで十分です。
どんな風に?と少し興味ありませんか?

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参考文書
Muzzle Up Project
https://muzzleupproject.com/for-vets/
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