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2015年4月9日

「問題行動」っていう言葉

トレーニングの勉強会やセミナーでとった
メモの切れ端に
ふと気になったフレーズがありました。


「問題行動の定義の1つとして
『状況に見合わない恐怖反応』があげられる」

と書かれていました。


イヌの恐怖反応とは

・呼吸が早くなる
・姿勢を急に低くする
・目を見開く
・吠える
・吠えたてる
・唸る
・歯をむき出す
・歯を当てて威嚇する
・攻撃行動(本気で咬みつく)に移る

などがあげられますが
本来、争いを好まない犬が「本気で咬む」まで、いくことは、普通の状況ではあまりありません。
・・・ですが、実際に咬みや、吠えは多くの方が悩まれている行動なのが、現状です。


状況に見合う「恐怖反応」であればヒトの方も、対応がわかります。

ものすごく大きな音の雷が聞こえたり
とても巨大な木が倒れてきたり(あまりそういう状況には合いたくないですが)
大雨大風の台風が近づいてきたり


「それは、怖いんよね。大丈夫だよ」と声をかけり
怖い場所から離れたり
そういう状況にそもそも近づかない

という選択肢を多くの方が取るはずです。


ところが
私たちが「ふつうの生活」をしている場面で
理由がないのに咬みついた」
突然、飛びかかってきた」

といった、『状況に見合わない恐怖反応』が起きた時、「問題行動」という言葉が出てきます。

この時
『普通の状況』は得てして
「ヒトから目線」で語られることが多いです。

イヌからすると
初めて経験する異様なことだったり
もともと「苦手なこと」に輪をかけて難しい行動を強いられている、
大騒ぎに値する光景だったのかもしれません。


ここ2週間の間に
たて続けにご相談を頂いたのが

「物を拾おうとしたときの咬みつき」
でした。

落ちている物を拾うのは、人間の視点から見れば
「当たり前」の光景で取り立てて大騒ぎする
まして、咬みつくだなんて、「おかしい行動」です。

ですが、大騒ぎしたワンコの視点からは
もしかすると、違った風景が見えてのかなぁと思います。

ワンコの視点をすべて見極めることは私にはできませんが
飼い主さんとワンコの妥協点を見つけることは必ずできます。

問題行動・・・どう取り組んでいくのか、改めて自分と向き合う「メモ」になりました。