April 2, 2024

工事現場は楽しいかうるさいか

最近、工事現場に遭遇するとワクワクする、犬のトレーナーの馬場です。

 

家の近くのコンビニが閉店し、ほどなくして店舗が解体されました。地面は平らにされ、さらに地盤を掘る作業をしています。ガソリンスタンドでもできるのかなぁ…と遠くからこっそり工事を眺めるのが非常に楽しい。自治会の駐車場の工事も先月あったばかりで、そこでは地面を平らにする工事を見ました。いろんな車が順番に作業をする様子は、いつまで見ていても飽きませんでした。

 

私自身は家のDIYをちびちびと進めていたのですが、3月に入って道具を使った補修に初めて取り組みました。手始めに直したのは、押し入れの床の張り替え。急ぎで直さなければ困る案件ではないけれど、古いベニヤ板はべこべこしています。相棒犬が押し入れの中で昼寝をしても大丈夫そうには見えますが、もしも床が抜けたら一大事。それでも「いつか直そう…いつか…」と後回してきました。

 

そんなある時ラジオで、家のDIYを楽しく話すパーソナリティの声を聴きました。話自体も面白かったのだけど「DIYの略は、どうなっても(D)いいから(I)やってみる(Y)」のフレーズが耳に残りました。そして、手始めに押し入れの床の破壊をしてみることにしました。

 

相棒犬には、作業する場所から程よく離れた安全な場所に移動してもらい、ベニヤ板をちびちびはがす。以前、工務店の大工さんに1カ所床の張り替えをお願いした時に、横で見せてもらったことがいろいろ役立ちました。

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・床は釘が打てる場所と打てない場所があること(根太と言います)

・ベニヤ板をはめるためには、柱の部分はカットする必要があること

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実は、床の張り替えはシンプルな作業です。

1. 古い床を撤去(釘なども除去!)

2. 新しい床材を床の土台に置けるカタチに切る

3. 新しい床材を置く

4. 釘打ち(今回はビスで留めました)

5. 木くずの掃除

以上。

 

大工さんの作業を横で見ているのと、実際にやってみるのは大違いです。

私は、ビスを工具(インパクトドライバーという道具)で留めるのがさぞかし大変だろうと思っていました。初めて使う道具だったこともあって、道具自体を壊さないかも心配だったし、変な使い方をしたら、床の土台を破壊しちゃうんじゃないかと危惧していました。

 

ですが、実際に大変だったのは、床材のカット。ちょっぴり切っては「まだ床材が柱にぶつかる…」とやり直し。2枚の板を用意するのに、2時間も四苦八苦しました。床材が所定の位置に収まったら、柱の周りには大きな隙間ができてしまいましたが、初の床張り替えとしては上々です!空いた隙間は、破材で隠して、いっちょあがりです。


相棒犬は、用意しておいたお昼寝マットで寝ています。

床撤去の時のどすどすといううるさい音は、子犬の頃なら大騒ぎしていた「刺激」です。少しずつ、いろんな音やいろんな動きを「なんでもないもの」として受け入れるようになった基盤は「ここ(マット)に戻る」という相棒犬にとっての居場所があるからです。

 

少し話がそれてしまいますが、家庭犬に馴れてほしい刺激(言い換えると吠えなどの問題行動につながりやすい刺激)は「音」単体で提示されることは少ないです。「音ぷらす飼い主の動き」がセットになって提示されることが多い。工事やDIY以外の例をあげるなら、「インターフォンの音に対応する飼い主さんの動き」に、慌ててしまう(吠える)ワンコは多いです。


私自身がレッスンでお伺いする時、インターフォンや来客時の過度な興奮(吠えや咬み)の課題がある時、最初は「音だけ」や「飼い主さんの動きだけ」での練習から取り組む提案をします。小さな刺激を単体で提示して、行動と結び付ける取り組みは、途方もなく長い道のりに感じるかもしれませんが、その1つ1つがつながると、必ず実践にも役立てられます。それらをどうつなげていくかの道すじだって1つだけではありません。


 例えば、私はクライアントさんに「おでかけレッスン」や「旅行準備」を取り入れた練習を提案することがあります。もちろん、最初から宿泊や野外のキャンプのような、難しいことには挑戦しません。ですが、飼い主さんと小さな経験を積んだワンコは、受け入れられることの幅が広がります。


最初は「旅行準備?」と首をかしげていた飼い主さんが、できるようになったことの報告や、新しくお友達になったコと撮った写真を送って頂くことが増えました。私自身、何がどう犬にとっての自信につながるのかは、まだまだ未知数だなぁとつくづく思うのです。


 きっと、私が工事現場の車を見てわくわくすることも、今は「犬のトレーニング」とはまったくつながらないけれど、どこかでつながるかもしれません。

February 19, 2024

美味しいものを食べてぐっすり寝ること

 「ピーマンのスープっておいしい…」

先日ピーマンは、丸ごと食べることができる野菜だと知り、ピーマンを種ごと刻んで煮込んだスープを作りました。一緒に入れた野菜は新玉ねぎと特売で安かった人参。少しのクミンと塩コショウ、それからカレー粉を放り込みます。

以前はヘタと一緒に種を取り除いて「空っぽの野菜」として使っていたピーマン。ある時、丸ごと焼いて、お浸しにすると美味しいと教えてもらいました。ほんの少し油をひいたフライパンでゆっくり焼いたピーマン。表面がちょっぴり焦げて、くたっとなったら醤油を少し。甘みがあって、中の種も何の違和感もなく食べられます。今まで捨てていた種、もったいないことをしたなぁと思ってしまう美味しさです。

焼いたピーマンとは違い、煮込んだピーマンだと種から少し辛みが出るのか、カレー風味のスープによいアクセントになります。休みの日はカレーの香りが漂うと、私はなんとなく落ち着きます。

「いい匂い…」と思わず鼻をひくひくさせたら、テーブル横の長座布団を枕にして寝ていた相棒犬が寝返りをうちました。

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犬のトレーニングの一番の秘訣は何かと聞かれたら

おいしいものを食べて
たくさん歩いて
ぐっすり寝ること

と私は答えると思う。

もちろん、それだけだったら、トレーナーの仕事は必要なくなっちゃうだろうけれど
ぐっすり寝るコはその場で安心できているわけだし
ごはんをしっかり食べることも、極度に不安な場所ではできない行動です。

犬と暮らす時、何はなくても、その2つの点だけでも、意識することは大切だと思います。

こんなことを考えたのには、少しきっかけがあります。先日お伺いしたトイプードルの飼い主さんは、愛犬の食が細いことに頭を悩ませていました。

「食が細い」ワンコの特徴には
実は「食べ物がものすごく好き」という一見矛盾する状況が時々見られます。

食べ物が好きなので、飼い主さんは、食べ物を使って熱心にトレーニングに取り組むことが多い。特にトイプードルは「子犬のうちにお手入れ練習を完璧に!」と焦る飼い主さんもおられるのではと思います。

ただ、食べ物が好きなワンコは、時としてがんばり過ぎてしまうことがあります。
言い換えると、食べ物はほしいけど、練習は楽しくない…。そんな状況に陥っている子犬と飼い主さんのペアは、決して少なくないと思うのです。

今現在、お手入れ練習をがんばりっている子犬の飼い主さんには「やらなければいけないことリスト」をくしゃっと丸めてゴミ箱に入れ、まず子犬の様子を見る時間をとって下さい。

例えば、お家のワンコにこんな様子はありませんか?

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・ごほうびのおやつを食べるときにガツガツ歯が手に当たる

・食べ終わった後に、そっぽを向いてその場を離れる

・ごほうびのおやつをもらう時に、普段よりも目がぱっちり(目を大きく開いてる)

・練習を始める準備をすると、鼻鳴きが目立つようになった

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一見すると、練習に意欲的に見えることもあるこれらの「反応」は、もしかすると子犬のSOSサインかもしれません。本来ごはんやおやつは、楽しく食べることが先で、練習はその次に出てくるもの。

忙しい私たちは、お仕事が休みの日にすべての課題を片付けなければいけない。時間は待ってくれないからと。
でも、子犬との生活は、実は15年や20年も続くものなんです。10日以内にお手入れ練習を完璧にだなんて考えは、今すぐに捨てて大丈夫です。私たちが、子犬に伝えたいのは「あなたの家は安全な場所だよ」ということ。

お手入れが今できなくても、美味しいごはんが食べられて、のんびり寝ていたら飼い主さんが横でほっこりする。そんな場所をまず作りましょう。そこには、まず「見守る時間」が必要。そして個人的な意見ですが「見守る時間」には、煮込み料理と相性がよいですよ。

January 1, 2024

新しい年と新しい抱負

新年あけましておめでとうございます!

毎年年末年始は、ドタバタドタバタ…が定番だったトレーナー馬場と相棒犬ですが
今年の新年は、お正月飾りを用意しました。

益子町で訪れた雑貨屋の店主さんが「花餅」というお正月飾りを作っていて、作っている店主さんがあまりにも楽しそうで、思わず「作ってみよう!」と取り掛かりました。調べてみると、江戸時代からある風習で、五穀豊穣や商売繁盛を願う飾りでもあるそうです。

花餅のことを書きながら、ふと今年の抱負を決めました。
「やってみよう!」は難しいことでなく、傍にある簡単にできることだから。
犬のトレーニングも、難しいことを頑張るのではなく、簡単にできることに目を向けることから始めましょう。

情報社会の今、子犬を迎え入れた飼い主さんは熱心に勉強されている方が多く
「社会化を頑張ろう」
「お手入れ練習に取り組もう」
「犬友を作らなくては」
「災害対策もしていかなければ」

とあれもこれも頑張りすぎていることがあります。

今やらなくても大丈夫なことと、今やらなければいけないことの線引きは、難しい。ただ、1つだけはっきり言えるのは、周りのコや、以前一緒に暮らしていたコと比べる必要は、決してないということ。

コタツに潜って、頂いたクリスマスカードと年賀状を抱えて読む。3年経って、10年経っていつのまにかできるようになっていることってあるんだなぁと感じました。パピーの時だけお会いした飼い主さんからの連絡を受け取った時、小さな積み重ねの大事さを改めて感じました。

私の今年の目標は
飼い主さんが「頑張らなくてもできること」に目を向けるお手伝いをしていくことです!

うちの相棒犬も、まだまだ伸びしろだらけです!


November 2, 2023

犬が「嫌なこと」に目を向けた上でトレーニングを考える

 突然ですが「柔軟性」の言葉のイメージってどんなものですか?

前屈(股関節)
開脚(股関節)
正座(膝関節)

など体の柔軟性がまず浮かびますよね。

柔軟性がなく、腰痛肩こり膝痛にも最近悩んでいるトレーナー馬場としては、緊急に取り組まなければならない課題の1つです。でも、今回の話題は「考え方の柔軟性」についてです。

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「トレーナーの仕事を続けてきてよかった…」とふと口にしていることが増えました。

最近の話を挙げるなら
抱っこが苦手なパピヨンさんの飼い主さんが
「そっか自分から膝に乗る時は、横で寝そべることができるよね」と口にされた時


リードがあると動きがぎこちなかったジャックラッセルテリアのワンコが
翌月の訪問レッスンでは、リードつけたままオモチャを追いかけ、リズミカルにパパの足元に走りこんだ時

どちらも「宿題」として私が提案したものではなく
飼い主さん自身が解決方法を見つけだしたことです。

以前は「犬のしつけはこうあらねばならない」という主流の考え方があったせいか
何か苦手なことに取り組む際に
「犬が楽しい課題」に落とし込むという考え方が一般的ではありませんでした。そのためトレーナーが提案してから、飼い主さんが動くということが多かったように思います。

最近の飼い主さんは、自主的に動かれる方が本当に多い。
自主的に動いて失敗する場があっても、リカバリー(回復)できる柔軟性があるからです。

考え方の柔軟性をつけるには、いろんな方法があるのですが、1つご提案したいことがあります。それは「お家の犬が苦手なことを言葉にしてみる」です。

苦手を口にするのは「めちゃくちゃ難しい行動」です。
苦手なことを口にすると
例えそれがどんなに親しい相手であっても

「えっ?このコはそんなことが苦手なの?」と思われたらどうしよう…
「可哀そう」と思われるのは、嫌だなぁ…

などいろんな不安が湧き出てきます。
私自身、今でもヒトに話すとさらに嫌な気持ちになるから話づらい「苦手」とがあります。

そもそも初対面のヒトと話す時、私は今でもかなり緊張しますし、相棒犬の苦手を説明しても、わかってもらえなくてやきもきすることがあります。でも、何度か会う人は、協力してくれることが多いです。

また、周りの協力が得られる得られないを別にして
苦手なことを口にだすことで
「これは苦手だな。でも、この形ならできるかもしれない」
と発想の転換が図れることもあります。

さて、苦手を口に出した後はどうするか?

私は、最初のレッスン訪問の時には、犬が嫌な刺激(興奮が強い刺激)が起こる状況を、現状取り除けるなら、まず一旦それを取り除いて下さいとお伝えすることが多いです。ただ、それだけじゃ、もちろん問題は解決しない。

次のステップが必要です。それが「犬がわかりやすい行動パターン」を作っていくこと。
マットに乗る。オスワリしてその場で止まるなどはその一例です。

最後のステップが「犬が嫌じゃない行動パターン」を作っていくこと。
この部分が、実は一番難しくて、ご家庭で取り組む時につまずき易いのかもしれません。


昨今「ほめる(楽しい)トレーニング」という言葉が多く見聞きされる中
「犬が嫌じゃない」状況に注目するのは、違和感を感じるかもしれません。ですが、このステップは大切です。

犬が「嬉しい行動を繰り返す」は分かりやすいのですが
犬は「嫌な状況がなくなる行動も繰り返す」ことにも目を向けてほしいんです。

ご家族でも、トレーナーでも、遠慮なく話せる相手を作って、ひとりで抱え込まないこともトレーニングの「こうしなきゃいけない」から抜け出す近道です。ぜひ周りの人を巻き込んだイヌ育てをしていって下さいね。

July 18, 2023

夏のお知らせ

 

「わたくし78月は、おやすみします!」





馬場:「あら?勝手に何やってるの?」

相棒犬:「ねるよってお知らせなの」


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失礼いたしました。相棒犬は、暑い時期は休業中ですが、トレーナー馬場は78月通常通り営業しております。

 

さて、今年の夏は去年にも増して暑い日が続いています。

38℃って、お風呂と温度変わらないじゃないか…と思いながら、夜疲れて帰宅すると、ぬるめの湯舟に浸かるとほーっと落ち着きます。

 

暑い時期、みなさんどうやって乗り気っていますか?

 打ち水で涼しくなる?

美味しいかき氷を食べる?

BBQでスタミナ回復?

避暑地へ逃げる?

私は「夏のない国に行きたい…」と日に15回は口にしています。

 

犬にとっても辛い時期。お散歩も短くせざるを得ません。さてそこでご提案です。

この猛暑の機会に、「ノーズワーク」に挑戦してみませんか?

犬が得意な「匂いを嗅ぐ」「物を見つけ出す」行動を存分に生かす活動です。

前期後期と分けて提供しています。

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前期の内容:

ノーズワークの準備と片付けと注意点

ノーズワーク作業の目的の確認

レベルアップの手順①(箱の置き方)

レベルアップの手順②(箱の種類を変える)

ノーズワーク中の犬のボディランゲージ

ノーズワーク作業の開始の合図と、終了の合図

番外編:屋外での作業の準備

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 後期の内容:

食べ物ではない「特定の匂い」への意識づけ

「匂い」の準備と片付けと注意点

レベルアップの手順

「匂い」を見つけた時の犬のボディランゲージ

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興味を持った方、お問合せ下さいね。