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2025年12月11日

「がんばらないとできないこと」と、がんばらなくてもできること

 こんにちは。トレーナーの馬場です。

愛犬のお散歩やお留守番、来客対応の練習のお手伝いをしています。

 

12月に入ると、気忙しく、いつもよりせかせかと動き、あれもこれもと予定を詰めて、さらには大掃除に年末年始の準備をがんばっている方も多いのではないでしょうか?

 

年末にやり残したことをなくそう…の気持ちは私も毎年この時期感じます。ただ、12月まで残った課題は「がんばらないとできない」と私自身が思い込んでいるものも実は多いんです。

 

今日は、私自身が知人に言われてうーむ…と唸ったことを1つ紹介させて下さい。

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120%の出力で働いているように見えるけど、たぶん100%部分をやめて20%の力で取り組んだら、きっともっとうまくいくんじゃないかな」

これは、私が実際に知人に言われた言葉で、今の私を形作っている、大事な言葉です。

 

「…私が頑張って取り組んでいることって無駄ですか?」

私は言いそうになったその言葉を飲み込みました。それでもそのヒトがどうしてそう言ったか、ぼんやりと気づいた私は「今無理してやっていること」を口に出しました。

 

私は、人前で話すことは得意ではありません。グループレッスンは今も苦手。

11の個別レッスンで結果を出すことはできても、複数の人に説明する時には、まだ慌てることがあります。ご家族で参加して頂く時も、全員に説明というよりは、キーパーソンが取り組みやすいことを伝え、ご家族の方の練習は、その方経由で行伝える方がうまく行くことに最近気づきました。

 

「全員に伝えよう!」ということは、以前の私が120%の力を注いで…結果を出せていなかったことです。

一方で20%でできることは、そのキーパーソンの方がうまくいくためにできる方法を、いくつも用意することです。私は「これをやってみたい」「あれをやってみたい」「これなら簡単♪」を見つけることは、得意です。

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私がお話した状況は、犬の問題行動に取り組む飼い主さんにも当てはまります。

犬の問題行動、吠える、咬む、家具を齧るなどの課題を抱えている飼い主さんは「放っておけばこの行動はなくなるから放っておこう」とは考えません。

 

どうしたらこの問題を解決できるだろうか…?

もっと頑張ればなんとか解決できるだろうか…?

私がやらなければ、このコを幸せにできないから頑張るんだ。

 

「頑張らないと問題は解決しない」という焦りは、犬に間違った情報を伝えてしまう。

その例を2つ挙げさせて下さい。

 

1つ目は、頑張っている時、ヒトは無意識に急いで動きます。素早い動きは犬を興奮させやすく、できる行動までできなくしてしまいます。例えば、拾い食いを防ごうとする時、あなたは犬に拾わせまいと急いで物を拾い上げませんか?お庭で犬が匂いを嗅いでいる時に草を齧りそう…と、慌てて駆け寄って愛犬を抱き上げていませんんか?

 

2つ目は、頑張り過ぎている時、ヒトは犬の表情をうまく読み取れずに、違う解釈をしてしまうことがあります。本当は怖がっているのに我儘だと感じる状況だけでなく、怖がっていないのに怖がっていると思ってしまう状況もあります。

 

犬が本当にどう感じているのか…

私たちには実際のところは分からない分、一旦立ち止まって状況を見直す時間は必要です。そのためには、頑張ってやっていることに気づいてみて下さい。頑張ってやっていることを一旦辞めたら「一番簡単な練習」を継続できるはずです。

 

さて「簡単な練習」の話に戻る前に、今すぐにやってほしいことがあります。

今愛犬と行ってみたい場所を1つ思い浮かべてみて下さい。いつも行く定番の場所でも、行くのが未だ不安な場所でも構いません。「行先」や「会ってみたい人」を決めることは、レッスンを受けることや本やSNSで学ぶことよりもきっと大事なことと馬場は思ってます。

 

2025年3月13日

ゆっくり食事と。ゆっくり珈琲タイムと。

おはようございます!トレーナーの馬場です。いつもは、家庭犬の室内マナーやお散歩練習、お留守番課題に取り組む飼い主さんとお仕事しています。

私は朝一番で、お湯を沸かして珈琲を淹れる習慣があります。

今朝は少しだけ違うことを考えていました。「あっ、珈琲よりも白湯の方がいいかも…」と迷っていたら、沸かしたお湯が少し冷めました。

私は少し冷めたお湯で、やっぱり珈琲を淹れました。いつもと比べて苦みが少ない珈琲。目を覚ますために無理やり口に押し込んでいた珈琲の代わりに、今朝は5分だけコタツに座って珈琲を飲んでいます。相棒犬は、コタツの布団にもたれかかって寝息を立てています。

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飲み物や食べ物をどういう状況で口にするのかは、犬にすごく大事な生活要素です。

私は食に関して印象に残っている犬がいます。訓練所時代にお世話をしていたジャーマンシェパードの女の子です。ジュリアという名の小柄なシェパードは、1歳前後の育ちざかりのはずが食が細く、よくごはんを残していました。どうやって食べさせたらいいのかで、10代の頃の私や仲間たちは犬舎に行く度に頭を抱えていました。

ジュリアのいる犬舎に何度も足を運び「ちょっとずつでもいいから…」と食事の回数を増やしてみたり。外遊びで少し楽しそうな動きをするようになった頃からは手からなら食べるので「いっそ全部のごはんを手から食べてもいいから」と試してみたり。

私が担当だった時、ごはん量が増えたか…と結果をみると、あまり効果はなかったです。

今考えてみれば、環境を変えて、もう少しでもジュリアが落ち着いていられる場があれば、違っていただろうと冷静に思います。

訓練所の犬舎は、時として騒々しくなります。複数の犬がトレーニングを期待するパンティング(荒い呼吸)が聞こえたり、吠え声も重なれば大音量になります。

今なら「落ち着いて食事を楽しむ場」が犬舎でなければいけないとは、私は考えません。
人がいる場で食べなければいけない!
他の犬がいる場でも落ち着けるコでなければいけない!
トレーニングにフードを使わなければいけない!
今できないことをするためにもっともっとがんばらなければいけない!

そうしたプレッシャーがない場を作れたら、ジュリアはもっと「楽しく」ごはんを食べたに違いありません。ジュリアは防衛訓練には向いていないシェパードとして、一般家庭に引き取られた話をのちに先輩から聞きました。

私はその後、自分自身で訓練業を始め、訪問レッスンをするようになりました。
訓練業を生業にして、15年になります。家庭犬のトレーニングのためにお家にお伺いしていると

「お手入れ(足ふきやブラシ)で咬む」
「リードの着脱時に咬む」
「お散歩が苦手で引っ張ったり吠えたりする」
などの問題の前に、まず取り組みたいのが

「食が細くて体重が増えない…」
「食べてもすぐにお腹を壊す…」
「フードを入れても食べないので置きっぱなし…」など食に関する心配ごとです。

先月からレッスンを開始した5ヶ月のトイプードルの女の子。私が飼い主さんにまずお願いしたのは、ごはんに関する記録です。
朝ごはんの量。朝ごはんの食べ方。
夜ごはんの量。夜ごはんの食べ方。
おやつの内容。食べた場所。おやつの食べ方。

ドライフードは食べたり食べなかったりするので、トッピングするなら用意の段階で。食べなかったから美味しいものを追加するのは控えてもらいました。

さて、愛犬の食事記録を始める前に、飼い主さんに繰り返しお伝えしたことが1つあります。

それは「記録した内容(食べたか食べなかったか)に対して一切評価しないで下さいね」ということ。評価しないというのは、「いい」または「悪い」の判断をその場ではしないということ。

楽しく食べることを目標に記録をつけるのだから「食べなかった…」とその都度落ち込んでしまうと、記録すること自体が嫌になります。その場で評価することは、記録者の負担になってしまう。記録する時に、感情を持ち込まないことこそが大きなコツ。そうすることで、例えば1週間分のデータを集めることができます。

結果に対する評価は、あえて「記録を一旦締め切って」から行います。

「動作(状況を見て手を動かして書く)」と
「評価(データを見て、それについて考える)」を
切り離すことは、最初に馴れるまでは難しいですが、課題の対応策を選ぶ前に、一度やってみてほしいです。2つを切り離すいことで、新しい視点が見つけやすくなるため、犬の食事環境を改善するのに必ず役立ちます。

2020年6月30日

お笑い芸人の話をしていたら犬が落ち着いたはなし

トレーニングってハマると面白い。
犬にとっても。
ヒトにとっても。

できなかったことができることが面白いのかなと思います。

ヒトは犬に対して
『もう少しでできる…!がんばれ!』
と応援の気持ちで見守っています。

ところが、そのヒトの熱意は
時として、犬に対して伝わる時、違う風に伝わります。
なんていうか…【プレッシャー】という言葉が当てはまりそう。
犬がどうにも、いつもと違って動きが悪くなる場面を、ふと思い出した方もいるのではないでしょうか。

レッスンの場ではそんな緊張をリセットするのは
本来、トレーナーの私の役割のはずなのですが
時折、飼い主さんの機転に助けられたりします。

少し前の訪問レッスンのことです。
お家でもできるゲームの1つとして、【足くぐり練習】を始めて、3分。
ワンコの動きが著しく悪くなってきました。

…1歩1歩の動きが異様にゆっくり。
…こちらを見ない。見てもすぐに目をそらす。
…練習のスタート地点から、10センチ、20センチと離れて行く…。

「…ちょっとだけ、休憩しましょう」
と口にしたとき、私はどう気持ちのリセットしたらよいか
困惑していました。

そんな私の焦った気持ちをリセットしてくれたのは
他ならぬワンコの飼い主さんでした。

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「うち、家族でよくお笑い番組を見るんですよ。
最近の一番のお奨めはリンゴちゃんなんですが、知ってますか?」

「お笑いは私も好きですが、リンゴちゃんは初めて聞きます。
コントですか?漫才ですか?」

「動画見てみます?」

そうして、私は
高くて可愛らしい声で話す女装したタレントさんが
野太い声で海援隊の歌を熱唱するさまを見て、思わず画面をじっと見ました。
「…すごい…」
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飼い主さんも、私も
ちょっぴりトレーニングのことを忘れて談笑していました。
そうこうするうちに
ワンコは飼い主さんの横に敷いてあったマットにちょこんと座り直しました。

ヒトの目線が犬の行動に与える影響力って
多分、私たちが認識するよりもずっと大きいんです。

臭気追跡を行う作業犬のトレーニングにおいても、ヒトの目線によって犬の行動が左右された、言い換えると、作業を失敗した例は見られます。

アメリカの遺体捜索作業を手助けする作業犬についての著書で、カット・ワレンは訓練中のジャーマン・シェパードのソロの行動を、その例に挙げています。ソロは、特定の臭気の元にたどり着くと、オスワリをしてハンドラーに知らせるように訓練されていますが、ある訓練の日、原臭ではない場所で「偽の合図」を出します。
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ソロは首をひねり、宙返りするように飛び上がると、ゴミ箱の方に舞い戻ってきた。鼻をひくひく動かし、匂いを特定しようとしているようだ。おなじみの手順だ。私はソロに歩み寄って立ち止まると、ほれぼれと眺めた。ソロは私の目を見つめ、私はそこに立ったまま、ばかみたいにその目を見つめ返した。するとソロがいつもの座り込む合図の姿勢になり、うれしそうに私を見上げた。なんだか妙だ。
…それは私の過ちだった。誤ったタイミングで歩調をゆるめ、ソロを見つめてしまったことで、偽の合図を引き出してしまったのだ。無意識のうちにとはいえ、本来はすべきではないことをするよう、そそのかしたことになる。 
(カット・ワレン, p190)
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その後の訓練によって、ソロは、「人の視線に対する抵抗力(p193)」、つまりハンドラーや周りの人が彼の作業に注目している時にも、作業の集中を切らさない能力を培っていきます。

しかしながら、ソロのハンドラーのカット・ワレンは、特定の場所を捜索する時、ソロが遺体の痕跡などの臭気に集中できるよう、一緒に働く捜査官たちに少し離れた場所で待機してもらうよう、頼むこともあるそうです。

家庭犬のトレーニングにおいても、家族や来訪者の視線が
犬の特定の行動をうっかり引き出していたり、その行動を続けさせてしまっているようなことはあるのでしょう。私自身、相棒犬、そして他のワンコたちと向き合う時、自分の視線を意識している時と、無意識の視線があるなぁ…とその日のことを思い出しました。

隣で鼻をぴくぴく動かしながら昼寝をする相棒犬にふと目を向けると、白目をむいて寝ているのですが、仰向けです。「変な犬だ…」と独り言ちながら、私は再度机に向き直りました。

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参照
「死体捜索犬ソロが見た驚くべき世界」
カット・ワレン(著)
日向やよい  (訳)
出版社:エクスナレッジ
発行年:2014年5月
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2019年8月8日

新しい練習科目に挑戦中

トレーナーの馬場です。

相棒犬と取り組んでいる新しい練習が2つあります。

1つ目は
「おばあちゃんの手に鼻タッチ」です。
私の祖母の差し出した手に
相棒犬がつんと挨拶しに行って
再度馬場の元に戻ってくるシンプルな動き

シンプルなはずなのですが、実は練習はうまくいっていません…。
相棒犬は
目をそらす
耳を後ろに倒す
と次々に「練習拒否」のサインを出しており、それに対して落ち込む私。

やる気をなくす相棒犬に
やる気をなくすトレーナーの馬場
ですが、祖母だけは、なぜかやる気満々。

うーん…もしかすると、祖母のやる気が
相棒犬にはプレッシャーだったのかもしれません。

思えば、人の目線が苦手で
相棒犬がぎゃんぎゃん吠えていた時期があったので
なんとなく、「目線」に対しての耐性をつけるトレーニングは
私が避けていた部分があります。

毎日一緒に顔を合わせている家族や
しょっちゅう会うご近所の方には
うちの犬の「クセ」を理解してもらっているおかげで、あまり「苦手」に直面する機会がなかったのだなぁ…と改めて気が付きました。

また、特に「練習」という意図がなければ
祖母も相棒犬を凝視しなかったかもしれません。

祖母との練習には、相棒犬の動き(行動)だけに集中するよりも
練習の組み立てと、協力者にどう頼むかを考えなおした方がうまくいくかもしれないと思案中です。


2つ目の練習は「車庫入れ」です。
イヌが運転する…わけでは、もちろんなくて
イヌがヒトの足の間でオスワリ/フセをする技です。
いうなれば、飼い主の足元を【簡易クレート】に見立てた練習です。

少し難易度が高いのですが
それは、イヌがヒトが向き合っているのではなく
イヌとヒトが同じ方向を向いている点。

ですがこの動きを細かく分解していくのが
私にとってはちと面白い。
「車庫入れ」は実は1つの動きというよりも4つの動きが組み合わさっています。

1つ目は「スピン」
イヌがヒトの前でゆっくりと楕円を描く動きをします。
(この時は最初はイヌとヒトは向き合っています)

2つ目は「立ってマテ」
イヌがヒトに背を向けた状態で、立ち姿勢で止まります。
(この時は向き合ってません)

お次は「バック」
ステップ2の立ち位置をスタート地点とし、ヒトの足の間まで下がります。
(この時も向き合っていてません)

最後の動作は「フセてマテ」
イヌはヒトの足の間で足を崩します。
(この位置だと、イヌが人を見上げると、アイコンタクトが取れます)
目合ったでしょ!にやり!

私は、この練習の中で「背を向けた状態での立ってマテ」が一番難しいと感じました。

向き合ってする練習と
向き合わずにする練習では
向き合っていた方が指示は出しやすい。またイヌにとっても指示を読み取りやすい。

私は、相棒犬と向き合わずに「この位置で止まってね」と教えるために
最初はおやつ誘導を使いました。

そして、なるべくすぐにおやつ誘導をなくすつもりだったのですが…
ここで私は難儀します。

誘導用のおやつをなくすと
相棒犬はくるりとこちらに向き直ってしまう。

レッスンでは繰り返し繰り返し飼い主さんに対して
「おやつ誘導はなるべく早くなくしましょうね」
と言っているのに、
トレーナーの私自身ができないのでは面目が立ちません!(ちょっと焦ってます)

さて、相棒犬が新しい技2つを習得できたかどうか…は後日報告したいと思います。

今はまだ練習中。
「できない部分」にはちょっぴり焦りながらも
「できそうなこと」が見つかると
それが些細なことでも楽しいのはイヌもヒトも一緒かもしれません。

2018年10月24日

押すか?待つか?クレート練習について

クレートが苦手なワンコさんのママさん
練習の過程でついつい思うことがありませんか?
「あと2センチで後ろ足も中に入るんだから、押しした方がいいんじゃないかな?」

どういう対応が正解かは様々な見解があると思うのですが
私自身はワンコを「押して」困ったことがあるので
その失敗談をお話ししたいと思います。
実は、遠い昔の失敗ではなく、つい先日の話です。
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先日、相棒犬を連れてキャンプに出かけました。
その週に雨が多かったせいか、蚊がいっぱい飛んでいました。
蚊に刺されながら、四苦八苦して建てたテント。次はごはんの準備という時に、ふと思い出しました。
そうだ!蚊取り線香だ。リュックの底から引っ張り出したミニサイズの蚊取り線香がきっと役に立つに違いないと、私は得意気になりました。去年は蚊取り線香を持参しなかったせいで、夜中にブーン…という羽音で何度も目が覚め、手の甲を刺され、大変なキャンプ体験となったからです。

私はテントに蚊取り線香を入れ、テントのジッパーを閉めました。そうして小一時間蚊取り線香を焚いたテント。お気づきの通り、とても煙い状態になりました。気づいて慌てて換気するけれど、匂いは残ります。

なんとなく嫌な予感がしながら
寝袋を用意してテントに戻ろうとしたらやはり問題発生。
犬がテントに入りたがりません。

去年は、ほとんど躊躇なくテントに入ってすぐに寝に入った相棒犬は、蚊取り線香の匂いに顔をそむけテントから少し離れた位置に座りました。私はしばらく待ってみましたが、犬は入口は覗きに行くものの、中には入りません。

蚊も入るし、業を煮やした私は思いました。
「とりあえず入れちゃえ!」
そうして、相棒犬を抱きかかえてテントに入ると
入った傍から犬は飛び出てしまい、入口にさえ寄って来なくなりました。

まずい…焦ってみたものの、後のまつり。
私は先にテントに入って待ってみたり、コングを用意してみたり、といろいろ試します。
しかし、テントに入ってはすぐに出ていく相棒犬。

クレートトレーニングで
「後ろ足がクレートの外に残っている時、押さないでくださいね」
と飼い主さんに注意事項を伝えている私が

顔を背けている相棒犬を
ぽいっとテントに放り込んでいるわけですから
傍で見ていた友人は苦笑いです。

相棒犬はそれからしばらくキャンプ場内を散策し
ちょっぴり寒い星空観察もし
ようやくテントに寝床を作ることに納得しました。

クレート練習でも
トイレトレーニングでも
それこそ、基本的な「マテ」の練習でも
犬の失敗よりも、自分の行動を見直したい。そう痛感した出来事でした。

人も失敗から学ぶものなんです!
・・・たぶん。
少なくとも、私はテント内ではもう二度と蚊取り線香は焚かないと誓いました。

2018年8月27日

この夏あった、私の「痛い思いから学ぶ」

先月、「ブーン…」というアブか何かの羽音がすぐ傍で聞こえました。
音のする方に目を向けると
黄色っぽい何かが私の肩の傍を飛んでいます。

「怖い」と考えるよりも先に腕が動きました。
振り払う私の動きのその3秒後「ちく…」と小さな痛み。
虫よけに薄手のパーカーは着ていたのですが、どうやら服の上から刺されたようです。

「大変だ、蜂に刺された!」という焦りと
「あまり痛くない気がする。慌てるな」と葛藤する10分。
その間にも腕には強烈な痛みが襲ってきました。

結果から言えば
私が刺されたのはスズメバチよりも少し大きい、あしなが蜂で
傷の腫れも痛みは、翌日にはひきました。

ただ、あまりにも怖かったので
私は、知人友人に話して周りました。
「蜂に刺されて本当に怖かった。蜂が傍に来た時は振り払ってはいけない」と。

ご存知の方もいるかもしれませんが
スズメバチも
あしなが蜂も
住処の側に近づく動物に対してまず偵察する習性があります。
その動物を「実際に危険」と判断したならば攻撃を開始しますが、やみくもに刺すことはしません。

そのため、偵察蜂がもしも傍に寄ってきたならば
慌てずにゆっくりと
その場を立ち去ることで
刺されずに済むことがあるそうです。

それから1カ月後。
私は相棒犬と歩いている途中に
再度「ブーン…」という音を聞きました。
振り払いたい気持ちを押し殺し、ゆっくり目を向けると黄色っぽい蜂の姿。
それも、前回見た蜂よりも小さい、つまりスズメバチのようです。

動かないでそぉっと様子を見ていると
なんと2匹目の偵察蜂が近づいてきました。
2匹の蜂達は「ブーン…ブーン…」と羽音をさせながら私の上半身の周りで飛んでいます。
片方の蜂が私のカバンに止まった時には、私は一瞬頭が真っ白になりました。

悲鳴もあげず
蜂を叩き落すこともせず
そろそろとその場を離れた自分はえらいなーと思います。

私はカバンを持ったままゆっくり歩き
犬をそぉっと呼び寄せ
スズメバチたちから無事に離れることができました。

あしなが蜂に刺された経験から
私はスズメバチを回避できた。
つまり痛い思いをして「学習した」わけです。

ここで、ちょっとだけ
犬を「叱ってしつける」という考え方のもとになる
行動に伴う「痛い・嫌な事」→その行動の自発的頻度の減少
という部分に目を向けてみます。

嫌なことを回避する能力は
慌て者の私、馬場にも備わっていて
1回の痛い思いで、今回は「蜂を叩き落す」危険な行動をしなくなりました。

そう考えると「痛い思い」は決して悪いものばかりではないのでしょう。

一方で
もしも、私が最初に刺された蜂が1匹のあしなが蜂ではなくて
10匹のスズメバチであったら
同じ「嫌な思い」でも、「おおごと」すぎて「学習」どころではないかもしれません。

また、2度目の蜂遭遇時に
50匹の蜂に周りを囲まれてしまったとしたら
おそらく冷静に行動することは無理だったと思います。

変な例えであることは重々承知の上で
犬のしつけで受ける相談の1つ
「叱ってもやめてほしい行動が減らない」状況と比べてみました。

犬が繰り返し繰り返し叱られる状況は
たくさんの蜂がぶんぶん飛び回っている状況に似ているのかもしれません。
蜂が傍に来た時、冷静に考える余裕がなければ、きっと全速力で逃げようとして
腕をやみくもに振り回すかもしれません。
その蜂の数が多ければ多いほど、もっと慌てます。

また、正しい行動(偵察蜂の場合は、そぅっとゆっくりその場を離れる)の選択肢を知らなければ、やっぱりどうしてよいのかわからないから
腕を振り回すのではないかな…と思うのです。

また、「うちの犬は叱ったらイタズラをやめたのに」と
お友達に言われて悩んでいる方には
そういう学習ももちろんあるので、間違っているわけではないけど
すべての状況に当てはまるわけではないことを知っておいてください。

ちなみに、蜂に関しては6月から10月は活発に活動する時期です。蜂が巣を作りやすい場所は避けて歩くのが鉄則です。私は、森林公園内の遊歩道に設置された展望台でスズメバチに遭遇したので、展望台にはしばらく近づかないでおこうと思っています。


2018年7月12日

「お留守番練習」の機会


「お留守番の機会」と
「お留守番練習の機会」は違うということを、書きたいなと思います。

実は、お留守番の時吠えないけれど、「ひとりになるのはすごく不安」な状態で生活している家庭犬は
私たちが思うよりも、もしかすると多いのではないかと感じたからです。

犬が不安か不安でないかはさておき
さてお留守番の時、犬目線ではいったい何が起こるか書き出してみました。
・ママがカバンを持つ
・ママがお化粧をする
・時計をみてそわそわする
・リビングの扉が閉まる
・玄関の扉の音がする
・車の音がする
・一定の時間のママの不在または、何時間かが分からない、ママの不在
・インターフォンの音(不在だけど、人は来るかも)
・車の音(宅急便の車が家の前を通るかも)
・子供の声(近所の子どもが遊んだり、はしゃぐ声が窓からかすかに聞こえるかも)
・雷の音(もし、雷が苦手な場合、頼るママがいない状況はちょっとつらいかも)
・地震(もし、振動が苦手な場合、頼るママがいない状況はちょっとつらいかも)
・玄関の音(だれかわからない)
・リビングのドアが開いて、家族が入ってくる
・大きな荷物
・誰か別の人が一緒に入ってくる
・静かだった状況から、急に人の声(家族にしろ、家族以外にしろ)

この中でちょっと曲者なのが「時間」です。

この「時間」について、私トレーナー馬場の失敗談を暴露したいと思います。
私は、留守番トレを失敗した飼い主のひとりなんです。

私の相棒犬は、私の出勤時、私が玄関を出て、しばらくは落ち着いていました。
「ワン」とも「ぴぃぃ」とも言わず
座ったまま私が出ていくドアを見ていました。

そのため、私の不在時に相棒犬が不安な兆候があることに
かなり大騒ぎになるまで気が付きませんでした。

家族が私に伝えたことが
「少し吠えたよ」だったのが
「なんだか狂ったように吠えたよ」となった時
私は正直びっくりしたのです。

問題が起きて最初に行ったのは、まず現状把握です。
うちの犬の状況はこうでした。

私が玄関を出て、3分はまったく大丈夫。で…5分後に鳴きだします。1回目は、ひゅ~んとちょっと切なげな声。2回目はぎゃん!と大き目。3回目は、ギャギャギャ~んとパニックになった音。
そうなると、いつもは反応しないような、小さな物音にも過敏に反応してしまうようで、手が付けられません。

ここまで大騒ぎになってからは、原因はもはや憶測にすぎないのですが
おそらく、訪問レッスンとシッターの仕事で
急に帰りが遅くなった日が続いたのがきっかけでは…と思います。
私は重い腰をあげざるをえませんでした。

トレーニングの大枠は
犬が不安にならない「刺激」を繰り返し提示し、パニックにならない経験を積み重ねていく方針です。

練習の一例はこんなカタチ。
※あらかじめ断っておくと、練習は「在宅時(つまり人がお休みの日)」に行います。

1)玄関を出て戻るを100回ぐらい繰り返しました最初は、できる限り、イヌが疲れている時間帯を狙って行います。

2)馴れてきたら、玄関を出て戻るを、違った時間帯に行うようにしました。

3)馴れてきたら、戻ってくるタイミングを、「3秒後」ではなく「2分後」「3分後」と時間を加えていきます。

4)ここからが課題の「5分後」の状況への取り組み。「3分後」で問題がなかったら、続けて「5分後」はどうか様子を見ます。戻ってきたときと出ていくときの様子が同じようにごろんと寝そべっていれば、問題なしとして、次のステップへ進みます。


えっそんな簡単なことでいいの?と思われましたか?
それとも、100回もやるなんて、ドアが壊れる(笑)と思われましたか?

この練習のコツは、実は「同じ場所に留まる」のマテの練習の難易度の上げ方とちょっと似ています。

なので、1秒でも大慌てになってしまうワンコの場合は、まず、飼い主が動いても1秒その場で待ってる「カタチ」を教えた方がスムーズにいくのではないかなと思います。

もう1点付け加えるならば
このマテは「おやつを見せびらかさないで」練習します。
犬がおやつを「期待」してしまうと、長時間待つことは、犬にとっては徐々に負担になってしまうからです。

おやつは「ごほうび」として使える場合は多いですが、その場で待つための「誘導」ツールとしてはあまり適しません。(「ごほうび」と「誘導」の違いについては、また改めてまとめたいと思います。)

ちなみに今相棒犬は、留守番エリアでゴロゴロしたり、クレートで爆睡することが増えました。私が仕事から戻ると、起きてくるけど、帰宅してすぐに私が事務仕事を始めると、クレートに戻ってまるい姿になります。

2018年6月14日

棚に足をぶつけた飼い主と、電信柱にぶつかった犬

うちのいぬは
まだお散歩がだいぶ下手だった頃
横断歩道の向こうを歩く犬を見つめたまま歩いたあげく
電信柱に激突し
キャイ~ン!!!と大きな悲鳴を上げた過去があります。

私は思わず恥ずかしくなって
いぬを抱きかかえながらその場を離れました。

ほとぼりが冷めた頃
その時あった犬の飼い主さんに
「うちのいぬ、どんくさいんですよね」と笑い話にできるようになりました。

ですが、当時は思ったものです。うちのいぬは変…落ち着きない…
実のところは、落ち着きがないのは実は飼い主の方だったと判明したのはつい先日のこと。
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先日私は考え事をしながら、せかせかと動いており、その時
柱に頭をぶつけて頭を抱え30秒その場にうずくまりました。

翌日は、仕事に使うオモチャ類を探してバタバタと動いていたら
左足の小指を棚の端にぶつけ悲鳴をあげました。
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いぬが何かに気を取られて「ぶつかる」のは
私の行動から習得してしまったことなのかもしれません。

無言でうずくまった時も
大きな悲鳴を上げた時も
いぬは、クレートの中の毛布に顎を乗せて
こちら見上げ「何か用かー」とでも言いたげな顔です。

そういえば、私や家族がバタバタと走る音に
「うぎゃー」と雄叫びをあげていたころに比べたら、落ち着きは出てきており
一方の私は、相変わらず落ち着きなくバタバタ、せかせかしているわけです。

犬の方が成長しているのは
マットトレーニングの成果なのです!」とこっそり胸を張ってみたところで
足の激痛に唸っているのにいぬがクレート内でこちらを見上げているとちょっと寂しい。
私がジト目で見ていると、クレートから出てきたいぬが、私の横で座りました。

犬の成長に遅れを取らないように
自分も成長しなくてはと決心した私は
次の散歩トレ訪問の準備をするために、またバタバタ走りだしました。

2018年4月23日

「もしできたら…」と口にしようと思ったのに。

テレビ番組で
ふわふわもこもこの犬に
10人ぐらいの人がワーッと近寄って行く様子を見ていて

「ふぅ…」と思わずため息が出たことがあります。

取り囲まれるのも
駆け寄られるのも
苦手なコと暮らしている飼い主さんは
その画を見て
「うらやましい」と感じたでしょうか。
それとも
「犬がかわいそう」と感じたでしょうか。

私はなんとなく
自分がその場にいたら
とりあえず、オロオロするだろうなぁと思いました。

そして、実のところ
3年ぐらい前にオロオロしたあげく、すごく恥ずかしい思いをしたことがあります。

大きな公園をお散歩中のことでした。
相棒犬が前方から近づいてくる5人組の男女を見て
わっしわっしとしっぽを振りました。

「わーかわいい」
女性のひとりが声をあげ
5人が同時にこちらを向きました。

グループメンバー全員が犬好きだったのか
目線を犬に向けたままずんずん近づきます。
思っていたよりも歩調が速いグループです。
あっなんだか大きい荷物も背負っています。
男性のひとりはかなりの長身です。

「あっ…これはうちの犬が身構える(そして吠える)からよけよ…」と
道の端に移動しようとしたちょうど2秒後に
相棒犬が「うぎゃー」と響き渡る声で雄叫び(のように私には感じました)をあげました。

焦った私はつい
「前に立ちはだかっていると吠えます」と
口にし、それから赤面しました。

それから
「うちの犬怖がりだからしゃがんでもらえると助かります」

と頼みました。たぶん消え入りそうな声でした。

「かわいい」と最初にこちらに気づいた女性は
気を悪くする様子もなく
「そっかー怖がらせてごめんね」
としゃがんでくれました。

耳を後ろに倒しながら
寄っては離れる相棒犬はぴょこたんぴょこたんという
効果音が聞こえそうなほど
落ち着きがありませんが

その女性は、相棒犬が落ち着くまで
相棒犬のことを触らずに
根気よく待ってくれました。

その後
おしゃべりする間は
犬も私も穏やかでした。

が…、今でもその時のことを思い出すと
ちょっぴり赤面します。

犬も焦ると「うぎゃー」と雄たけびますが
人間も焦ると失礼な言い回しを口にしがち。

犬のトレーナーとして
というよりも
犬のいち飼い主として
どんな場面でも焦らない、平常心を保ちたいものだとその時を振り返ります。
(と言いつつ、私は今でもよくオロオロしてます。)

2018年3月26日

足を捻挫して、坂道で腹が立った。

ひと月前に、足を捻挫しました。

恥ずかしながら
平坦で
見通しの良い
何も障害物もない道で
転びました。

動けないわけではないけど
びっこを引きながら動く2週間。
その後の2週間は普通に歩けるけど、ちょんとした拍子に痛みが走る足。

自分が思っていた以上に不自由に感じました。
いつもなら3分でできることが10分かかったり
階段の下りがすごく怖く感じたり。
バリアフリー用の坂道の傾斜が急だと、怒りさえ感じました。(これは、バリアフリーなんかじゃないやい!と怒っていました。)

何よりつらかったのは、座れないこと。
正座が無理なことは分かっていても、足を崩して座ることができないのは驚きました。
椅子がない場所で座ることがこんなにつらいなんて、想像してもなかった。

犬を連れて走ることだって、ままならない。
ロングリードで犬を走らせてやりたいと思っても
足が踏ん張れない状況では当然ながらロングリードも使えません。

足にサポータ―を巻いて、お客さんのワンコさんと歩く時も
1歩1歩がかなり慎重にならざるを得ませんでした。

それから、足が痛いとしゃがむのって怖いです。
痛いのではなくて「怖い」。
特に治りかけの時には「しゃがめると思うけど痛いかもしれない」という葛藤が生じてうーっと唸ることになります。少なくとも私に関しては。

足のケガがある前から
私はトレーニングの時に飼い主さんに「無理が生じない」ようなトレーニングを心がけていたつもりでした。

でも私が「マテ」の練習をするときって「人がしゃがむ動作」が基本入ります。
子供さん相手に犬と挨拶の練習をする時も「しゃがんでくれる?」と頼むことが多い。

そんなこんなで
飼い主さんがしゃがまないでも
「マテ(その場に落ち着いて止まる)」を上達できるステップを見つけなきゃ!

子供がしゃがまないでも
犬が脅威に感じないような挨拶を考えなきゃ!

とトレーナー馬場は新しい課題に直面中です。

2017年11月9日

ゆっくり歩く―ボディランゲージ

ボディランゲージ
カーミングシグナル
ストレスサイン

様々な言葉で表現されていますが
犬がこちらに伝えている「ことば」があります。

体をかく仕草
あくび
体をぶるぶるさせる
そっぽを向く
ゆっくり歩く
逃げる
突進する
吠える

不安な時に相手にそれを伝えようとすることば。
自分は相手にとって脅威ではないと伝えてうまくやっていこうとするためのことば。
不安な状況をなんとかやり過ごそうと自分を奮い立たせるためのことば。

犬が発信していることばを読み取ることは
苦手克服の際にとても大事なものである一方、
考えすぎるのは考えもの。

今日は、トレーナー馬場の失敗談をお伝えします。
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ある日、相棒犬がお散歩の途中でやたらゆっくり歩き始めました。
なにやら周りが気になっていつものように歩けない様子。

私は気になって周りを見渡します。
周りに特に苦手そうな犬もいなければ、人もいない。
サイレンが聞こえてくるわけでもないし
工事の音もしていません。

やったらゆっくり歩くのはストレスサイン。
たぶん、この読みは間違ってはいません。

でも、この時私は
何がストレスの理由だろう?
どうするのが一番いいんだろう?
とやたら「真剣!」に考えすぎていました。
ストレス要因をこのコがじぃっと見つめたら吠えるだろうな。
「吠えさせたらいかん!」
「吠えさせないふうにするには!」
と犬をじぃ…っと見つめて考えていました。

私からのプレッシャーを感じて
さらにゆっくり歩く犬。

今なら冷静に
「何も考えずにいれば、よかった」と思うのですが
その時の私は、最善策を考えに考えてと
悪循環に陥っていました。

それから数日
同じ場所に来ると犬が固まり
私が犬を凝視しながら頭を悩ませる日が続き
ようやく気が付きました。

あっ…。私が原因かと。
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そんなわけで、犬の不安要因に、飼い主自身がなっているという
とっても悪い例でした。

犬のボディランゲージを学ぶのと並行して
人が犬に伝えているボディランゲージにも、ちょっと目を向けてみませんか?
ほんの些細な姿勢の変化や目線の配り方なんかがきっかけで
犬の不安を取り除くことができる場面も、少なくないんですよ。

おまけの動画は本編とは趣旨が異なり、犬が人間としゃべってます(笑)
たまには、ボディランゲージなんて忘れて
こんなやり取りしてみたいものです。

2016年1月13日

ぎょっとした話

こんにちは。
トレーナーの馬場です。

ぎょっとすることって
世の中にあります。

先日私はぎょっとしました。
2回も。

1回目は
コインパーキングでぎょっとしました。
お札が使えないコインパーキングを目の前に
1000円札が4枚が入ったお財布。
ほんの少しある小銭は113円。

駐車料金は400円です。

「小銭が必要な場面ってあるものだから小銭ぐらい用意しておくべし」
という意見はすごく正しい。

けれど、電車の発車時刻が迫っている時には全く役に立たないアドバイスです。

そもそも、以前はこのコインパーキングで
お札が使えたんです。
「なんで!急に!変えたの!!」と叫びたい気持ちを抑えて

500M先にある駅にICカードを持って全力疾走し
ICカードに入金
500M全力疾走して駐車場に戻り
駐車料金の支払い
500M全力疾走
ようやく駅に到着・・・

何年振りかの
全力疾走の後
息も絶え絶えの私は、幸いにも電車に乗れたのですが
「ルールは急に変えないで欲しい・・・」

とうらめしく思いました。


2度目のぎょっは
翌日、自動車のエンジンをかけようとしたときでした。

エンジンがかからない・・・
鍵が回らない・・・
鍵を見ると、鍵の先が折れてなくなっている・・・

1回目の「ぎょっ」とはなんの関係もないのですが
私は「ぎょっ」に耐性ができてきたのか
一度深呼吸した後
スペアキーを探しに家に戻りました。
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犬の社会化を
私の「ぎょっ」と一緒にするのはどうかと思うのですが

犬から見た人間の世界って
「ぎょっ」とすることが私たちが思う以上にいっぱいあるのではないのかなぁと
最近よく思います。

だから
そんな時に慌てないように
「いろんな経験をさせましょう」と多くの人は言います。

・・・でもない時もあるんです。
用意を十分に、万全にできない時もあるんです。

私はけっこうおっちょこちょいなので
いろんな「逃げ道」を用意して生活しています。

だからと言うわけではないのですが
愛犬のトレーニングでも
いろんな「逃げ道」を用意しながら
お散歩するのは悪いことではない!と思います。

ちなみに
「振り向く」
「オスワリする」
「呼ばれた時に喜んで来る」
「手について動く」

というワンコと一緒にできる小さなトレーニングは
この「逃げ道」を作るのに役立ちます。


愛犬の社会化を
「この時期までに」
「こういう風に」
しなければならないと焦ってしまうのはもったいない。

その子に合わせた「逃げ道」を
用意しながら
のんびり生活できる環境を整えていくのも
社交的なワンコへの近道かもしれません。

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ちなみに
・・・全力疾走はあまりよい「逃げ道」ではないし
息も絶え絶えで電車に乗るのは非常に恥ずかしいので
次回からはもう少し早めに出かけようかなぁと
思っています。


2015年10月8日

齧った!追いかけた!

トレーナーの馬場です。
これは、私自身の失敗談です。
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うちのイヌにスリッパを齧られました・・・。
新品のスリッパでした・・・。

私は思わず
「あ~ダメっ!」と高い声を出して
追いかけました。

うちのイヌはとても嬉しそうにこっちを見て
プレイバウ(おじぎしてるような姿勢)を見せました。
遊ぶ気満々です。

はっと我に返って
追いかけるのをやめました・・・。
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先日、5ヶ月の仔犬の飼い主さんに
「うちのコはい~っぱいイタズラします。先生は叱る時はどう叱っているんですか」
と質問されました。

私は
「できる限り叱る状況を作らないようにしています。」
と答えました。

例えば
ヒールの靴やおしゃれな靴、サンダル、スリッパは靴箱にしまっています。
最近齧らなくなった、スニーカー、長靴は置くようにしています。

でも実は、その話には続きがあって
私も、完璧に片づけられるわけではなくて失敗もあるんです。

そして、恥ずかしながら
叱るのもあまり上手ではありません。

上記の場面の
「あ~ダメっ!」
は全く叱ってることにはならないのは
きっと多くの方がお気づきのハズです。

「叱りたい!」と感情的に思う時
反射的に出る言葉は高い声なのかもしれません。

この「感情的」って
イヌを叱る時にはあまり役に立たない・・・むしろ邪魔になります。

さて叱る時
イヌにどうして欲しいかと冷静に考えると

①まずは、イヌがその行動を「止める」こと
②それから、次に同じ状況になった時に「再発を減らす」こと
の2つ目的があります。

その両方の目的をかなえるためには
イヌを叱る時には「冷静に」「慌てない」

「遊んでもらえるの?」と誤解しちゃうコの場合は
そうではないことも伝えなければいけません。
どうやったら、一番落ち着いてくれるでしょうか?

「持っている物を取られたくない」と過剰に興奮してしまうコの場合も
そうではないことを伝えなければいけません。
どうやったら、落ち着いて物を放すことができるでしょうか?

そうしてみていくと
叱ることよりも
普段の生活の習慣や
環境の方が大事な場面も多く思えます。

とはいえ
・・・そろそろ
スリッパを置いても齧られない
そんな状況になっていられるように
私も「叱る技術」
に、取り組んでいかなければなりません(汗)。

2015年6月11日

トレーナーなのに、ボール遊びが下手っぴ

オモチャ遊びが上手になると
トレーニングでのワンコの集中度が高まります!

と個別レッスンでよく説明しいるわたくし、トレーナーの馬場。

実は・・・

私自身
本当はあまり上手ではなかったという告白です。

愛犬と「ボール」で遊びたい!と思った最初の日には
愛犬はボールにあまり興味がありませんでした。

ボール練習1)-----------------------------------------------------
転がしたボールの匂いを嗅ぐけど・・・それだけ
追いかけてみるけど…それだけ

まずはボールが楽しいと思ってほしくて、しばらく奔走しました。
ボールを持って走る私を見ている愛犬。
ご近所の方たちは、もしかすると不思議に思われていたかもしれません。



ボール練習2)-----------------------------------------------------
ボールを少し追いかけるようになってきた愛犬は
時折ボールをくわえるようになります。

・・・が!ボールをくわえたかと思うと
そのまま走って反対方向に行ってしまいます。

ひどい時は、ボールをくわえたまま走り続けます・・・。

ボール=暴走
というパターンがしばらく続きました。

走って行ってしまわない短い距離で
ボール転がす~くわえたら放す
ことを繰り返していた期間

「飽きる前にやめる」ということが、意外に難しいことを実感しました。



ボール練習3)----------------------------------------------------
愛犬が、走る距離が長くなると、暴走するタイプであることは
実は「オイデ」練習でも見られました。

短い距離なら、正面で止まります。
しかし!
10Mリードの、最長の長さで待たせて、呼び込むと、私を素通りして走り続けます。

う~む・・・。
10Mリードの範囲内で、楽しげに走っている愛犬を見ていると
短い距離で練習を重ねるのか
走らせてあげる時間をもう少し作った方がいいのか
悩みます。

きっと熟練のトレーナーさんなら
パッと判断できていたことかもしれません。

私が
悩んでから、試してみたことは

短い距離+1Mでの「オイデ」練習の後
いっしょに暴走してみること
でした。

愛犬がボールをくわえたまま走っていてもいいし
ボールを持った私を、愛犬が追いかけて走っているのでもいい

はたから見ると
ボール練習をしているのか
暴走している愛犬に振り回されているのか
わからない様子だったかもしれません・・・。


ボール練習4)------------------------------------------------------
暴走練習(?)が楽しいのか
愛犬の「オイデ」の集中度は以前にも増してアップしました。

ただし
まっすぐボールを持って戻ってくる率はまだ5割あるかないか。

ボールを取りに行き
私の方に走ってきても、通り過ぎて走って行く・・・。

ところが
通り過ぎてから再度「オイデ」と呼ぶと
楽しそうにUターンして戻ってきます。

ボールを取りに行く⇒私の方向に戻ってきて通り過ぎて⇒再度Uターンして戻ってくる
⇒またボールを投げてもらう

直線で動くというよりは
蛇のような曲線を描きながら
ボールで遊びました。

この時期は
実は
私自身もすごく楽しかったです。

最近
ようやく
まっすぐボールを持って来てくれたり
手までボールを届けてくれるようになってきたのですが

蛇行ボール遊び
がちょっぴり懐かしくなって
時折一緒に暴走しています。


さて
トレーナー馬場は
ボール遊びを教えるのがへたっぴで

トレーナー馬場の愛犬が
「暴走していた」(今もかな?)
という告白でした。



2015年2月2日

うちの愛犬が怖がるもの2

うちの愛犬が怖がるもの、パート2です。
パート1はこちら

2つ目のの怖い物は・・・

なんと「雨音」
です。

うちのコが
音に対してやや過敏なことは、以前から気が付いていました。

家の近くの工事(家の建築)の音や
家の近くの空き地の草刈の音に
しばらくは落ち着かなかったり、ギャンギャンと吠えたりしていました。
(気が付いて・・・というよりも、家族全員でピリピリしている時期もありました)

「やや・・・」とつけたのには、実は最近はかなり大きな音がしていてもぐっすり寝ていることの方が多くなったからです。

今回は、「音に関してはもう大丈夫なんじゃないかな」
と思っていた矢先の出来事でした。



いつもなら
ごろんごろん~と寝転がっているか
熟睡しているような時間に

「ギャギャギャン!!」と
まるで爆発したかのような吠え声が聞こえて
私の方がびっくりして飛び上がりそうになりました。

愛犬の様子を見ると
窓を凝視しながら吠えたてています。

外で確かに何かの音はしています。
ただ、足音でもないようだし・・・
ヒトの声とも違うようです・・・

窓を開けると、大粒の雨が、急に降りだして
道路が水で勢いよくぬれていく様子が見えました。

愛犬は、外の雨音に対して吠えているのでした。

よくよく注意して聞いてみると
大粒の雨が地面をたたきつける音は
ちょっと異様な音と言えなくもありません。

大きい音(家の建築の工事音)に馴れても
ちょっと普段と異なる小さな音には、反応しちゃうこともあるんだなぁ・・・

トレーナーとして、認識不足だった、と反省しつつ
音慣れについて考え直した夜でした。