先日運転中
踏切で嫌な経験をしました。
一時停止しました。
左右確認しました。
さてと
踏切に入ってものの直ぐに
警報機の音がしました。
か~んか~んか~ん・・・
バックするわけにも行かず、そのまま前に進み踏切を渡りきると
バックミラーに遮断機がゆっくり降りてくる様子が見えました。
踏切内で聞こえた「か~んか~んか~ん」
が耳に残り
いやぁ~な気持ちになりました。
踏切前で止まっている時に聞く「か~んか~ん」
から感じる音とはまるで違います。
これは古典的条件付け
のひとつの例です。
古典的条件付けとは
ある状況に対して
「嬉しいこと」か「嫌なことか」
もしくは「安全か」「危険か」
といった意味付けを
感覚として感じるようになることを言います。
「か~んか~ん」+踏切内にいること=危険
という関係がわかっているからこそ
「か~んか~ん」
の音が聞こえる「場所」に意味ができてきます。
学習理論について分かり易く解説している本
「アニマルラーニング(中島定彦著)」には
「古典的条件付けは、変化する環境に適応するための学習のしくみの1つです。(p20)」
と述べられています。
これは、「生き残るための学習」とも言いかえられます。
危険なものから逃げる
危険なものから身を守る
という行動は
本来当たり前の行動です。
ただし
愛犬が
危険なものでもないのに「過剰に」反応して吠え続けたり、咬んだりした場合
一緒に生活していくときに不都合が生まれます。
インターフォンの音は別に危険なものではないのに
表通りを走るバイクの音が聞こえても、バイクがこちらに突進してくるわけじゃないのに
パニックになって吠えてしまう犬はいると思います。
これは
「か~んか~ん」の警報機の音が怖くてパニックになって
踏切内で急にバックをしてしまう
もしくは、踏切内で止まって動けなくなってしまう
ような状況と近いかもしれません。
「か~んか~ん」の音が鳴る踏切には入らない
踏切は、しっかり渡りきる
という「安全な場所はどこか」さえ知っていれば
「か~んか~ん」にパニックになる必要はなくなります。
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さて
愛犬にとって
「これは苦手だ・・・これは大ごとだっ!」と感じる音がある時
私たち人が
やみくもに「音」に馴れてほしいと思っても
うまくいかないことが多々あります。
でも
「ここ」なら大丈夫
と思える場所は作れます。
愛犬が
この「音」は苦手・・・
でも「ここ」で聞こえる「音」なら、大丈夫
「この状況」で聞こえる「音」なら大丈夫
そう感じてくれるよう
基本の動作である
「マテ」(=その場所でその姿勢で落ち着いて留まる)
「こっち」(=ママの指示する方へ移動する)
を練習できると
犬のトレーニングについて違った見方ができるかもしれません。