という言葉が一般的になってから
一生懸命「社会化」に力を入れている飼い主さんはとても多いです。
ワクチン前の「抱っこ散歩」も広まってきました。
ただし、気を付けてあげなければいけないことは
生まれつき音に過敏なワンコもいるし
人が大好きで側に居たくても、触られるのが苦手なワンコもいます。
もしも
「社会化」という言葉を聞いて
「すべてのことを、今すぐに、受け入れられるように育てなくては・・・!」
と焦っているのであれば、ちょっとだけ待ってください。
物事に馴れるのにかかる時間や
馴れる形は
当然のことながら、ワンコによって様々だからです。
極端な例を出すなら
子供を怖がって、後ずさっているワンコさんに
リードを引っ張って、子供の側に寄らせることは
社会化では、ありません。
トラックの音が怖くて、ママの声に耳を傾けられないぐらい動揺しているのに
苦手な車の音を聞かせたり、大通りを無理やり歩かせることは
やはり社会化では、ありません。
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さて
「怖がっている」
と言葉でみれば、「無理をさせちゃいけない」
ということは自明です。
ですが
ワンコは
「今怖いんだ」
とうまく言葉にすることができないので
小さな小さなボディランゲージとして示しています。
もしも
- ガタガタ震えて座り込んだり
- 後ずさって逃げ出したりする様子をみせたり
するワンコを見れば、怖がっていることは、とても分かり易いと思います。
ですが
- ゆったり動いていたしっぽの動きが急に止まったり
- 急に身体の動きを止めて一点を見つめたり
- 呼吸の早さが変わったり
- お顔をそむけてみたり
- その対象に勢いよく近づこうとしてみたり
といった
一見「怖がっている」のとは分かりにくいような仕草もあります。
また、一瞬の緊張から回復する時間も、ワンコさんによって、様々です。
怖がりのワンコさんは、大変・・・と心配される方もいるのですが
怖がりさんであることを、飼い主さんが分かってあげていれば、大丈夫です。
分かってあげられる飼い主さんは
どうすることが、愛犬を落ち着けかせることにつながるかを見つけていくことも
とても上手だからです。
社会化=どんなものでも怖がらずに受け入れる能力を育てる
ではなく
社会化=何か苦手なものがあっても、ママを頼って回避できる能力を育てる
=何か苦手なものがあっても、ママの側なら踏ん張れる能力を培う
と捉えてみてもいいかもしれません。
そのために
ワンコが頼りたい~と感じる保護者に。
自分自身の愛犬に対しての気持ちも込めて
今日のコラムを書きました。