誰でも一度は「こんなものくっつけて!」と口にしたことがあるはずです。
動物の毛にくっついて、行動範囲を広げようとする植物の種たちの話です。
トレーナー馬場の相棒犬も例にもれず
お散歩中、しょっちゅう何かくっつけてきます。
先日何か大きい塊をひっつけてきました。
黒っぽくて
なんだかとげとげしたものが見えます。
毛虫だったらどうしよう…とびくびくしながらチェックしたところ
それは、つぶれた毬栗のような植物でした。
そういえば、去年の秋は、本物の毬栗をしっぽで釣り上げてきたこともあったような…。
そういえば、去年の秋は、本物の毬栗をしっぽで釣り上げてきたこともあったような…。
私の相棒が散歩で収穫してくる種や毬栗は
お手入れを大変にしたり
お庭に雑草の種をばら撒いたり
なんだか「お土産」とは言いがたいものばかり。
ですが歴史上には
こうした愛犬のお土産をもとに大発明をした人もいたそうです。
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1948年
スイスでの出来事です。
ジョルジュ・デ・メストラル氏というあるエンジニアが、愛犬と山へ行き
愛犬にくっついていた、野生のゴボウの実に興味を持ちました。
ゴボウの実は、オナモミや、毬栗のようにとげとげした姿を持っています。
その実の姿をよくよく観察すると、とげの先っぽは鉤になっていて、衣類や犬の毛に絡みつく仕組みになっているのに気が付きます。
犬にとってみれば、「絡みつく鉤」は大変迷惑な話ですが
このジョルジュ・デ・メストラル氏は、「絡みつく鉤」から、面ファスナー(商品名では、マジックテープが一般的ですね)を開発することに成功しました。
ちなみに、日本では、「マジックテープ」という商標で販売されていますが
スイスでは「ベルクロ」という商標が取られ、販売されています。
犬がくっつけてきた厄介なひっつき虫から、大きなビジネスが生まれたというわけです。
参照:
「面ファスナーの歴史」Kuraray(マジックテープの販売会社)
「Who invented Velcro?」Velcro(ベルクロの販売会社)
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この話を耳にしてから
もしかしたら私もいつか
愛犬の「おみやげ」から何か発明できるかもしれない…と
ちょっとワクワクしながらお散歩をしているこの頃です。