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2015年9月3日

「その状況」が「指示語」と同じ

タイトルがちょっとなぞなぞみたいになってしまいました。

「マテ」という家庭犬が覚えてほしい行動について
のコラムです。
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家庭犬のトレーニングで最終的に目指したいのは

「どんなコマンドでも必ず聞くこと!」
「常にもママを見つめてる!」

ではなくて

「うちのコ、少々のことには動じないでよく寝ているなぁ」
「指示を出さなくても、自然に待てるようになったね」

なのではないかなぁと思います。

例えば
おやつを持った時飛びつかないために「オスワリ」や「マテ」はいい習慣です。
大好きなオモチャや
大好きなボールに対しても同じことが言えます。

でも、せっかくなら
「オスワリ」や「マテ」の指示がなくても
飛びついたり、慌てたりしなければ一番いいわけです。


なので
パピークラスで
「オスワリ」と「マテ2秒」をマスターしたワンコには
ちょっぴり異なるタイプのトレーニングをお奨めしています。

それが
「指示を出さない」トレーニングです。

指示を出さない場合も
愛犬がとる行動は幾分か予測がつくのではと思います。

なぜかと言うと
ワンコは
今まで「試してみてうまくいった(いいことが起きた!)」を必ず試すからです。

さて予測してみましょう!

①おやつの袋をがさがささせる・・・この状況なら飛びつくぞ!

②おやつを袋から出す・・・この時も飛びつくかな。

③おやつを見せる・・・この状況ならオスワリするかな~

④おやつを見せたけどあげなかったら・・・オスワリしたあと飛びつくかも

⑤おやつをゆっくりあげようとしたら・・・飛びつくときが多いなぁ



・・・あれ?
指示を出さないなら
飛びつく状況では必ず飛びつくし
飛びつかない状況でだけオスワリするだけでは?

という疑問はごもっとも!です。

ですが
この「飛びつかない状況」から
「飛びつく状況」の
ギャップを埋めていくことができます。
つまり、飛びつく状況を、飛びつかない形へと変えていきます。

ただし、そのギャップを一度で埋めるのではなく
隙間を少しずつ埋めていきます。

そのためには、ワンコの動きを読み取る飼い主さんの目と
いいフィードバックを返す準備が必要になりますが
特別なスキルはいりません。

言葉にすると少し分かりにくいのですが
・飛びつかなかったら=褒めてもらえる
・飛びついたら=褒めてもらえない

という状況を「指示語なし」で作る作業になります。

「指示を出さない」トレーニングがなぜ必要かと言うと

愛犬が指示待ちばかりでは
対応できない場面が出てくるからです。

普段の生活において
すべての刺激に対して
飼い主さんが「マテ」「マテ!」「マテだよっ!」と
言うことはなかなかできないし

言う方も疲れてしまいます。

また、愛犬の方も
指示に集中し続けているより

その環境では
「待つものだ」
「待っていて大丈夫」
とリラックスできた方が
楽に生活ができます。

もちろん
必要な時には指示を出したり手助けは必要です。

例えば
横断歩道の向こうに大好きな人がいる
「マテ」の指示を出さばちゃんと止まれる
「マテ」の指示をださなければ、止まるかどうかはわからない・・・
そんな状況では、指示を出して下さいね。

指示を出さない練習は
安全に
楽しくできる工夫をこらしながら
やっていきましょう。