ページ

2019年6月27日

ミスを確認できるシステム

トレーナー馬場はよく忘れ物をします。
相棒犬とハイキングに出かける時は、だいたい自分の持ち物を何か忘れます。

荷造り中はこんな様子です。
犬用の水は持った。水入れも持った。おやつとフードを入れて保冷剤もセット。
予備のリードに、タオルも入れた。犬用マット(外出用)も確認。
ハイキングの地図、駐車場までの道順を書いたメモ。
急な雨に備えたレインコートとタオルと着替え。
カップラーメン用に、割りばしと、ペットボトルの水と、ガスコンロ。
(割りばしは高い確率で忘れます…)
最近は残雪対策で、簡易アイゼンも常備して。
メモ帳と、ボールペンもあった方がいい。

荷物の種類がなんだか増えてきたので
最近は「持ち物リスト」を使っています。
リード、ハーネスといった
当たり前のものまで、リストでチェックするのは、ちょっと億劫だし
「それぐらいも覚えてられないのは…ちと恥ずかしい」とは思うのですが
リストにはそれらも書き出します。

それでも
私の忘れ物は準備したリストの上を行くことがありました。
「よし!全部そろった」と、持ち物リストの確認をして出かけた、10分後
家に戻ってきたことがあります…。
立ち寄ったコンビニでコーヒーを買おうとしたら
財布がないことに気づいたのです。

さて、ここまでなら
単に「忘れ物が多い人」の話。
でも、見直すためのリストは私達が思うよりもずっと役立つ場合が多く
犬のトレーニングには欠かせないツールです。

例えばトイレトレーニングの記録は
【何を記録するか】のリストがあると、便利です。

最初の1週間の記録項目は、リストにするとたったの3つ。
1)時間
2)トイレした場所
3)トイレ直前の活動

これらの項目を、できるだけ簡単に書きます。
--------------------------------------------
6:05 寝床横のトイレ おしっこ 寝起き
6:08 寝床以外のトイレ 大 寝起き
6:11  お散歩中におしっこ
------------------------------------------- 
時間は、もっとおおざっぱでも大丈夫です。
ごはん、散歩、トイレなどの起こった事象の順番は分かった方がよいですが、
上から箇条書きにかけば、時間は6:00でひとくくりでも十分です。

また、トイレ場所は1週間もすれば、ある程度限定されてきます。
「トイレトレーの横での失敗」を「×T横」と省略するなど、略語を活用する方もいるかもしれません。
-----------------------
6:00 サークルT 小 (寝起き)
   別T 大 
   外 小 (散歩)
        ×T横 小
-----------------------
これだと、ちょっと殺風景ですが(笑)1週目のことは、これでばっちりです。

おおよそのスケジュールが分かった次の週からは
「何のために記録しているか」を明確にしていきます。
そうすることでリストの内容が少し変わってきます。

寝床横のトイレ以外の「特定トイレ」づくりのための記録を例にしましょう。
【何を記録するか】のリストは6つに増えます。
1)時間
2)場所
3)排泄の有無
4)できた時のフィードバック
5)うまくいかない原因
6)メモ

3)の【排泄の有無】については特に
トイレに連れ出しているのに、「このトイレ!」でのトイレ成功が増えない…状況で役立つ項目です。
排泄の有無にかかわらず「連れ出したトイレ」も合わせて記録してみましょう。

その時、サブ項目として、メモ欄も活用できます。
・すぐにトイレした→「すぐ」
・時間をかけてトイレした→「20分」
・トイレしなかった→「しない」
・留守番エリアに戻したらウンチした→「×ウンチ」
(※留守番エリアにトイレを設置しているお家が悪いわけでは決してありません。ただし、寝る場所の横である場合は、少し調整は必要です)

生理現象であるトイレをあえて犬がしないのですから
【おおよその原因】も予測してみましょう。
・不安
・体調不良
・興奮
・学習の誤解
・トイレする必要がない(排泄は済んでいる)

もう少し詳しく補足するなら
今まで私があったワンコさんの中には、こんな原因がありました。

・無防備な姿勢になるから、この場所では安心してできないという状況。(不安)
・飼い主さんからの「トイレしてほしい」の視線が気になってできない状況。(不安)
・体調が不調だから、いつもと同じスケジュールでトイレできない状況。(体調不良)
・興奮しすぎていて、いつもと同じスケジュールでトイレできない状況。(興奮)
・興奮しすぎて、正常なトイレ回数よりも頻度が高く、飼い主さんがトイレに連れ出すタイミングがつかめみにくい状況。(興奮)

こうして記録をつけていくと、少しずつ成功するための
ヒントが見つかってくることが多くあります。

それでも、うまくいかない時には
その記録を客観的に見てくれる協力者を見つけましょう。

実は、前述と矛盾するようですが
【原因】の予測は、間違っていることもたくさんあるからです。
また、客観的な視点が入ると
リストにある「記録する項目」に
追加した方がいい/省略できる、にも気づくのではと思います。

客観的視点について、もう1点。
トイレに連れ出すちょうどいいタイミングも
子犬の成長や、そのワンコの性格によって
当然ながら違ってきます。

たとえば
「食後に必ずトイレする/早朝5時に必ずおしっこする」
は子犬の時にはトイレスケジュールの定番ですが
1歳になる頃には、子犬の頃とは違うスケジュールになっている方が自然ですね。

パピートレーニングに役立つツールの1つに
【何を記録するか】のリストを活用してみましょう、というご提案でした。

余談ですが
現在のトレーナー馬場のハイキング持ち物リストには

・携帯電話
・財布
が付け加えられています(…汗)