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2019年11月21日

準備するのは「いつ?」

子犬を迎え入れて「う~ん…」と悩む飼い主さんが口にすることに
子犬の「齧る行動」があります。

子犬にとっては、ごく自然な行動でも
一緒に生活する家族にとっては困るのが
・ゴミ箱あらし
・洗濯物あらし
・壁紙はがし
・テーブルサーフィンぐ(テーブルの上の物を奪い取る!)
・電気コードかじり

例を挙げれば、切りがない!
これまでお伺いしたお悩みを書き出せば、さらに10個は挙げらます。

だからこそ、子犬をすべてのお部屋で自由に過ごさせる前には、
飼い主さんが必ず取り組むべきことがあります。
そして、これは、子犬が寝てる姿ばかり見ていたから、何かを破壊する(!)姿を想像せずに迎え入れたという飼い主さんも同様です。

それは、子犬にとって「安全な空間を用意する」こと。
飼い主さんの大事な家具を守る前に考えてほしいのが、子犬にとっての安全な生活です。
アメリカでは、[パピープルーフィング(Puppy Proofing)]と呼ばれ、室内で一緒で生活する犬を迎え入れる飼い主さんには、ブリーダーや獣医さんが必ずお伝えしている内容です。

パピープルーフィングのなされた空間には
・ゴミ箱はない
・ティッシュの箱はない
・雑誌は置かない
・本はない
・子供のお弁当箱は置かない
・電気コードはない
・ふわふわしたクッションはない(特に、綿入れのベッドを齧るこの場合)
・ソファはない
・リモコンはない
・メガネはない
・子供のオモチャはない
・洗濯物はない
・靴下はない
・ダイニングテーブルはない

さて、みなさんは、他にどんな「ない」を書き加えますか?

反対にあるものは
・たっぷりのお水
・コングや齧って安全なオモチャ(トレーナーや獣医さんに相談しましょう)
・クレートやケージなど、子犬が普段寝るところ
・必要に応じてトイレ
・子犬が足を伸ばせる空間
・できれば、飼い主が一緒に座れる空間

そして、「安全な場所を用意をする」
言い方を変えるなら「齧ってほしくないものを片付ける」
タイミングも大事です。

「犬が齧っている場を現行犯で捕まえて、怒鳴りつけてやろう!」
だなんて見張っているパパママはいません。

気が付いたらゴミ箱がひっくり返っていた…!
リビングがティッシュペーパーとトイレットペーパーで白い海になっていた!
洗濯物を持って、嬉しそうに走る子犬を見て、思わず慌ててしまった!
新しく購入した高い絨毯に穴をあけていた…!
ケージを用意したら、ケージをガジガジ齧っている…。

多くの飼い主さんは
「ふと気が付くと、齧っているから、叱るしかないんです…」と口にされます。
でも、私達ヒトは【先回り】するトレーニングの技術も知識も持っているんです。

子犬がティッシュの箱を破壊してから
大慌てて「片付ける(犬目線では、奪い取られる)」のと
子犬の行動を予測して
ティッシュの箱をあらかじめ仔犬の手が届かない場所に【片付ける】のは
雲泥の差ががあります。

ケージやサークルなどの「区分けされたエリア」に子犬が馴れるためには
ゴミ箱をひっくり返したからケージに「引っ張って入れる」のではなく
子犬が落ち着いている時に(少なくともゴミ箱あらしをしていない時間帯に)
ケージの傍(やケージの中)で【ママと過ごす】時間が必要です。

また、現在ケージやクレートの練習に取り組むパパママに
特に意識してほしいことは
ケージに馴れる時間と、留守番をケージで過ごすことは
まったくの別ものであるということです。

もし、ケージやクレートに入る時に
子犬が後ろ足をケージの外に残しながら入る素振りが見られるならば
それは、「今苦手になっています…」のサインです。
おやつでごまかす方法ではなく
おやつをご褒美に使うトレーニングに切り替えていきましょう。

パピープルーフィングの空間づくりは、いつするのか。
イタズラしている時にしますか?
留守番の時にしますか?