April 30, 2020

「明日やるよ。すごくやるよ。」

非日常が1ヶ月半経ち、2ヶ月になり
当初は防災放送に「わぉーん・・・」と遠吠えしていた相棒犬は
片目だけ開けてから、再度寝るようになりました。
横向き寝ころんだ相棒犬は、頭がベッドからずり落ちています。

ただ、私自身は、大音量の10時の防災放送に馴れなくて、毎回頭を抱えます。
何かをやっていても
どんなに集中して組んでいても、どうも気がそぞろになります。

休みの日ならば
気分転換に本を読もうとするものの
難しい推理小説や長編ものだと、こちらも集中できず。

うーん…とうなった私はこう唱えます。
「明日やるよ。すごくやるよ」
3回こう唱えて、えいやっと足を投げ出して深呼吸。
肩を2回後ろに回して伸びをします。

「明日やるよ。すごくやるよ。」は絵本作家のヨシタケシンスケのエッセイにある言葉。
著者が言うように、自分を甘やかす時にすごくいい呪文です。
特に「すごくやるよ」の含みに、ちょっぴり気分が切り替わります。
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「思わずかんがえちゃう」
著者:ヨシタケシンスケ
出版:2019年
出版社:新潮社









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がんばれない時に、頑張ってみてもしんどい。
犬のトレーニングもさぼりながら
犬の勉強もさぼりながら
部屋の掃除もさぼって
庭の草むしりもさぼって

えーいと足を投げ出して
あまり頭を使わない本に手を伸ばします。
柴犬のイラストをぼんやり眺めて、時おり私は、にやりとします。

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「犬がうまれる」
著者:雲がうまれる
出版:2018年9月
出版社:ワニブックス






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空いた時間にずっと休んでいるわけにはいかない。
でも、休める時に、休むことも、大事なことなんだと
相棒犬に教わりながら今の時期を乗り切っていきたいと思います。

February 13, 2020

犬が「自由に動ける感覚」と「物理的な自由」は異なること

犬同士のコミュニケーションをよくするために
「犬が自然にとる行動をできるだけ妨げない」
ことは、私自身が常に頭に置いていることです。

ただ「自然な行動」とは、さも正しい言葉であると同時に
とても漠然たした表現です。
・吠える行動も自然
・齧る行動も自然
・飛びつく行動も自然
・飛びのいて逃げる行動も自然
と考える方もいるかもしれません。

そうであれば
短いリードで止めた時に、犬がイライラしながらリードを咬むことも
短いリードで止めた時に、リードがずっと張りっぱなしになることも
自然であるという認識の方も、私が思うよりもずっと多いのかもしれない。

犬が物理的に自由に動けることと
「自由に動ける感覚」は
異なっているのではと思います。

1つの例になりますが
先月、屋外の合同レッスンで
【お互いのワンコが、落ち着ける距離感を】
とお伝えした時、とても印象に残る質問がでました。
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合同レッスンでは
複数のワンコたちが一緒に歩く時間を取ります。

複数のワンコたちが一緒に歩く時

リードを止めても
すぐに緩む(だから落ち着く)ワンコと

リードを止めると
繰り返し後ろを振り返ったり、リードを咬んだりを繰り返し
リードが張ったままのワンコと

がいることに飼い主さんが気づかれました。

その方は元気なコーギーを連れていました。
「相手(他の犬)が嫌がることはしたくない」
でも「愛犬のリードが張るのはよくない」
という矛盾に頭を悩まされている様子で、言いづらそうに疑問を口にされました。

『元気なコは
我慢を学ばなければいけないということですか?』

確かに、リードを短く持つと
そのコーギーさんのリードはぐっと張ってしまう。
怖がりワンコさんが嫌な思いをしないために
元気いっぱいのそのコーギーさんは我慢をするべき
という状況下であれば
コーギーさん(とその飼い主さん)は、その場に留まることはしたくないでしょう。

誤解を恐れずに言うならば
短いリードで「物理的には制限」があるけれど
「飼い主さんと自由に動ける感覚」は奪わないようにして歩くことで
コーギーさんのイライラ(我慢)はなくなります。
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合同レッスンで学んでいくことは「我慢」とは別物です。
我慢だけを繰り返していれば
元気なコであれ
怖がりなコであれ
落ち着いた行動は定着しにくくなります。

犬とのお散歩で何気なく選ばれるリード

長めのリードだからこそ
自由な動き
を作り出すこともできる。

その一方で
短いリードと
自由な動き(犬本来の自然な動き)
は両立することができるものです。

謎かけのような説明を口にしつつ
それが、共通認識になれば
もっと犬同士、飼い主同士の距離も縮まってくると思います。

January 4, 2020

お正月の過ごし方

1月3日は、馬場家のお正月休み。
今年、私は「寝正月にする!」と宣言しました。

二度寝してから、お餅を食べ
お昼にほど近い時間に、相棒犬を連れ出して、ぽかぽかと暖かい中のお散歩。
いつもは静かな住宅街に、車がいっぱい停車中です。
「名古屋」「福島」と記されたナンバープレートを見ると
住んでる場所なのに、旅してるかのような錯覚を覚えます。

帰省中のご家族がいっぱいなんだ…と見渡すと
公園でも、凧やバトミントンが飛び交うのが見えます。

相棒犬を連れて公園に立ち寄ると
小学生の女の子がこちらに寄ってきました。
相棒犬をじっと見ながらも、どう近づいていいか戸惑った様子の女の子。
「しゃがんでみて。きっと仲良くなれるから」
そんな風にお願いしたところ
女の子は、神妙な顔で私の横にしゃがみます。
相棒犬に向けられていた目線が、私の方に向きます。

じっと見つめて近づいてくる女の子に
最初は思わずその場を一旦飛び退いた相棒犬は
再び女の子に接近。今度はゆっくり匂いをかいで確認します。

傍のベンチに座っているおじいちゃんが
にこにここちらを見ているのが見えました。

「初めて会う時、犬を撫でようとしないでね。
今みたいに、相手が近づくのを待つと仲良くなれるよ」
と伝えると

「触られると、怖いのかな?ドキッとするの?」
と聞かれました。

【怖い】よりも、【ドキッとする】の方が、ぴったりの表現だなぁと思い
「うん、ドキッとするんだと思う」

私が公園を囲む塀に腰かけると
相棒犬と女の子が横に座りました。
私は、女の子から
「カナブンとカブトムシの幼虫の見分け方」を教わってから別れました。

家に帰ると
再び、長座布団で丸くなる相棒犬。
今年も、トレーニングはびしばしと…!
ではなく、トレーニング後は良く寝るコ!を目標に、がんばりたいと思います。

特に、パピートレーニングでは
子犬がぐっすり寝ることと、トイレトレーニング
の2つは最優先事項にしたいなと思ってます。

December 27, 2019

2019年を振り返って

こんにちは。トレーナーの馬場です。
慌ただしい師走、私は、何かといろいろ混ぜこぜになっています。

先日は、100円ショップに寄った際
車に財布を置き忘れました。
レジのお姉さんに
「ゴメンナサイ!カバンに車を置き忘れたので、
…財布を今取ってきます…。申し訳ありませんが、カゴを置かせて下さい…
目的語も、副詞も、はちゃめちゃで、びっくりの日本語です。

先日も夏と冬がごっちゃに。
「日が短くなりましたよね。【げし】が待ち遠しいですよね」と言って
会話の相手を困惑させたばかりです。
パソコンで変換すると「夏至」で誤りにすぐ気づくのですが
その時の私は、「冬至(とうじ)」と言っているつもりだったのです。

ごちゃまぜの頭で
犬のトレーニングはしっかりできているのか少し不安になりますが
ごちゃまぜトレーニングは決して悪いものではありません(…ここは、きっぱり)!

例を挙げるのであれば
オスワリのトレーニングも、いろんな要素をちょっとずつ追加することで
随分ごちゃまぜなトレーニングになります。
例えば、こんな練習プラン
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ヒトがイヌに対面しての、オスワリキープ5秒
ヒトがイヌに背を向けての、オスワリキープ1秒→20秒
ヒトが買い物袋をテーブルに置く前に、オスワリキープ3秒→20秒
ヒトが椅子でストレッチする時に、オスワリキープ5秒
ヒトが和室のふすまに手をかけた時、オスワリキープ2秒→20秒
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ヨガが得意な飼い主さんであれば、ヨガのポーズと並行してできるような練習を考えてみるのも面白いと思います。その際、ワンコが楽に取れる姿勢が、オスワリ以外に、フセ、タッテ、ゴロンなど3つか4つのバリエーションがあると更に楽しく取り組めます。

「問題行動で困っているのに
そんなヨガと組み合わせるような優雅なことはできません(怒)!」
と思った方も、少しだけお付き合いください。

ある状況と特定の動作を組み合わせる能力と
その動作の持久力(上記の例ではオスワリの姿勢のキープ)は
多くの場面をうまくやり過ごすスキルにつながってきます。

練習はのんびり取り組んでもよいと思います。
例えば
1月は対面で
2月は背を向けて
3月は物を持って
4月は椅子に座って
5月は扉の前で
な具合です。1年はあっという間に過ぎますが、思っているよりもできることっていっぱいあります。(と言いつつ、半年分も計画を立てられていないのが悔しいところですが)

また、私達ヒトは、何かに一生懸命に取り組むほど「できていない部分」に目が行きがちです。これは、私自身の2019年の反省点で、来年こそは改善していきたい部分です。

「できていない部分」に目を向けるのではなく
「できている部分」に目を向けて
それを愛犬に伝える手段さえ持てば
どんなトレーニングだって楽しく取り組めます。
苦手克服のトレーニングもそれは、同様。
それを分かりやすく伝えていけるようこれからも、精進していきます。

私自身は2019年も
動物病院のスタッフの方たち
トレーナーの先輩方
そして何より、一緒に頑張ってくれた飼い主さんたち
相棒犬の社会化トレーニングに根気よく使ってくれた友人一同
先日、遠方から遊びに来てくれた祖母
多くの方に助けられて1年の終わりに近づいてきました。

2020年もごちゃまぜトレーニング(…?)を元気に続けていけるよう、頑張っていきたいと思います。どうぞよろしくお願いします!
祖母と相棒犬。
ふたりして見つめる先には、何があるのかな?

November 21, 2019

準備するのは「いつ?」

子犬を迎え入れて「う~ん…」と悩む飼い主さんが口にすることに
子犬の「齧る行動」があります。

子犬にとっては、ごく自然な行動でも
一緒に生活する家族にとっては困るのが
・ゴミ箱あらし
・洗濯物あらし
・壁紙はがし
・テーブルサーフィンぐ(テーブルの上の物を奪い取る!)
・電気コードかじり

例を挙げれば、切りがない!
これまでお伺いしたお悩みを書き出せば、さらに10個は挙げらます。

だからこそ、子犬をすべてのお部屋で自由に過ごさせる前には、
飼い主さんが必ず取り組むべきことがあります。
そして、これは、子犬が寝てる姿ばかり見ていたから、何かを破壊する(!)姿を想像せずに迎え入れたという飼い主さんも同様です。

それは、子犬にとって「安全な空間を用意する」こと。
飼い主さんの大事な家具を守る前に考えてほしいのが、子犬にとっての安全な生活です。
アメリカでは、[パピープルーフィング(Puppy Proofing)]と呼ばれ、室内で一緒で生活する犬を迎え入れる飼い主さんには、ブリーダーや獣医さんが必ずお伝えしている内容です。

パピープルーフィングのなされた空間には
・ゴミ箱はない
・ティッシュの箱はない
・雑誌は置かない
・本はない
・子供のお弁当箱は置かない
・電気コードはない
・ふわふわしたクッションはない(特に、綿入れのベッドを齧るこの場合)
・ソファはない
・リモコンはない
・メガネはない
・子供のオモチャはない
・洗濯物はない
・靴下はない
・ダイニングテーブルはない

さて、みなさんは、他にどんな「ない」を書き加えますか?

反対にあるものは
・たっぷりのお水
・コングや齧って安全なオモチャ(トレーナーや獣医さんに相談しましょう)
・クレートやケージなど、子犬が普段寝るところ
・必要に応じてトイレ
・子犬が足を伸ばせる空間
・できれば、飼い主が一緒に座れる空間

そして、「安全な場所を用意をする」
言い方を変えるなら「齧ってほしくないものを片付ける」
タイミングも大事です。

「犬が齧っている場を現行犯で捕まえて、怒鳴りつけてやろう!」
だなんて見張っているパパママはいません。

気が付いたらゴミ箱がひっくり返っていた…!
リビングがティッシュペーパーとトイレットペーパーで白い海になっていた!
洗濯物を持って、嬉しそうに走る子犬を見て、思わず慌ててしまった!
新しく購入した高い絨毯に穴をあけていた…!
ケージを用意したら、ケージをガジガジ齧っている…。

多くの飼い主さんは
「ふと気が付くと、齧っているから、叱るしかないんです…」と口にされます。
でも、私達ヒトは【先回り】するトレーニングの技術も知識も持っているんです。

子犬がティッシュの箱を破壊してから
大慌てて「片付ける(犬目線では、奪い取られる)」のと
子犬の行動を予測して
ティッシュの箱をあらかじめ仔犬の手が届かない場所に【片付ける】のは
雲泥の差ががあります。

ケージやサークルなどの「区分けされたエリア」に子犬が馴れるためには
ゴミ箱をひっくり返したからケージに「引っ張って入れる」のではなく
子犬が落ち着いている時に(少なくともゴミ箱あらしをしていない時間帯に)
ケージの傍(やケージの中)で【ママと過ごす】時間が必要です。

また、現在ケージやクレートの練習に取り組むパパママに
特に意識してほしいことは
ケージに馴れる時間と、留守番をケージで過ごすことは
まったくの別ものであるということです。

もし、ケージやクレートに入る時に
子犬が後ろ足をケージの外に残しながら入る素振りが見られるならば
それは、「今苦手になっています…」のサインです。
おやつでごまかす方法ではなく
おやつをご褒美に使うトレーニングに切り替えていきましょう。

パピープルーフィングの空間づくりは、いつするのか。
イタズラしている時にしますか?
留守番の時にしますか?